札幌中心に無人運営型ホテルを展開 マッシブサッポロ

2018年06月26日 13時00分

 民泊運営代行の先駆けとして多くの実績があるMASSIVE SAPPORO(マッシブサッポロ、本社・札幌)は、フロントの無人化が可能になった改正旅館業法を受け、札幌市内に「無人オペレーション型ホテル」を開業させる。12月にも西区八軒と中央区中島公園でオープンする予定。システムの開発から運営まで一貫して賄えるノウハウを生かし、2019年10月までに30件以上の開業を目指す。

 15日に施行された改正旅館業法で、旅館・ホテルの最低客室数基準が撤廃され、1部屋から営業可能になった。さらに、フロント設備寸法などの基準をなくし、宿泊者名簿の本人確認でICTの活用を認めた。

無人ホテルではタブレットでチェックインする

 同社の無人ホテルは、ホテル入り口にタブレットを設置し、本人確認などのチェックイン操作をすると、鍵の番号が提示される仕組み。システムやIoT機器は市販のものだが、川村健治社長は「実際に運用して扱える能力がある会社は、まだ多くないのでは」と話す。規模にもよるが、一般的なホテル運営と比べ、無人化により全体の人件費は半分に抑えられる試算だ。

 12月に開業を予定している八軒の物件は既存アパート4室、自社新築物件の中島公園は6室を確保した。新築だけでなく、既存民泊施設のホテル転用などの計画も進めている。市場拡大に遅れをとらぬよう、インバウンド向けに訴求力の高いコンセプトを設定した自社統一ブランドの構築を急いでいる。

民泊運営の狙いを話す川村社長

 「無人運営型ホテルと言うと、すごいシステムを想像されるかもしれないが、僕らにとって単なる民泊の延長線。アパートの一室でやっていた民泊が、そのままホテルになった」(川村社長)。無人チェックインが可能になり、民泊運営のノウハウをホテル運営にそのまま転用できることは、大きな追い風になった。

 10年設立の同社は、13年に民泊運営代行事業へ参入した。設立当初の主要事業はシェアハウス。現在は道内で14物件260室を扱う。不動産管理業のシェアハウスは、収入の安定感はあるが、管理収入以上の収益確保は難しい。そんな中、新事業として自社シェアハウスの一室から民泊運営を始めた。

 当初は外国人旅行者との接点をつくることで、国際交流できるシェアハウスとして競争力を高めるつもりだった。始めてみると民泊の採算性に気付き、すぐに注力。現在は140件を管理する。

 民泊運営代行で求められる外国語対応については、英語が得意なシェアハウスの入居者らをスカウトし、フィリピンにコールセンターを構えて体制を強化。多くの代行事業を進めながら、複数のクライアントやオペレーターが多くの物件・ゲスト情報をリアルタイムで共有できる情報統合システムを開発。同時に大量の物件を運用できる能力を高めた。

 運営上の一番の課題は清掃。ハイレベルな清掃チームの確保に苦労した。他地域への参入を検討したが、「信頼できる清掃チームのエリアに依存してしまい、札幌を中心とした展開にとどまっている」と明かす。

 17年から始めたカラオケ設備付きレンタカー事業により、旅行者の滞在傾向を把握できる。「札幌の宿泊日数は2―3泊が一般的だが、レンタカーで10泊ほど道内を周っている人がいることが分かった」。今後はレンタカーを利用した旅行客を狙い、札幌市中心部以外での展開を図る。

 民泊新法をはじめとする規制緩和で急速な市場形成が見込まれる中、先端技術のいち早い適応により物件数の増加を目指す。


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