加森観光(本社・札幌)による、コンドミニアム新築などルスツリゾートでの大規模な設備投資が始まった。事業パートナーとして開発を後押しするニセコアルパインデベロップメンツ(同・倶知安)。外国人観光客でにぎわうニセコ地区でのノウハウを生かし、富裕層などをターゲットに誘客を図る。本道にとどまらず、本州でのリゾート開発も模索する、マーティン・ジョナサン・ヘンダーソン社長に展望を聞いた。(経済産業部・武山 勝宣)

マーティン・ジョナサン・ヘンダーソン社長
―道内の観光市場をどうみているか。
北海道では、インバウンド観光客が年々増えており、観光ブランドとしてさらに向上する。ルスツでの開発は、着工したコンドミニアム「The Vale Rusutsu(ザ・ヴェール・ルスツ)」が第1ステージとなる。
今後は、大型ショッピングモールや宿泊施設など、リゾートとして必要な要素全てを取り入れる。さらには、町民と観光客が交流できる場もつくりたい。短期・長期の全ての顧客が楽しんでもらえるようなリゾート地になればいい。
―ザ・ヴェール・ルスツは、6月に30戸程度売れたと聞く。
うち約3割が日本人で、そのほかは香港やシンガポールが占めている。ニセコなどと違いリゾート内に建つコンドミニアムのため、できる限り日本人の購入者が増えることを期待している。
―ニセコやルスツ以外での開発の可能性はあるか。
現段階で次の計画はない。これまでの開発はニセコに集中していた。今後は北海道だけでなく長野や沖縄のリゾート地を含め、いろいろ検討したいと考えている。