国際輸送大手の阪急阪神エクスプレス(本社・大阪)は、同社の道内初拠点となる札幌営業所を白石区内に設け、1日から営業を開始した。農水産物などの輸出を強化する。
同社はこれまで、航空輸入をメインに道内で業務を展開してきたが、本道では農水産物の輸出や農業・酪農機具部品輸入の潜在的需要が高いことから、営業所の設置を決めた。
札幌市白石区川下2165の1にある、北海道西濃運輸札幌支店内に置いた。西濃運輸グループのセイノーホールディングス(本社・岐阜県大垣市)とは、資本・業務提携関係にある。
少子高齢化の進展により国内の食市場は縮小する見込みで、国は農水産物や食品の輸出強化を図っている。本道でも食品輸出額は増えていて、国や道などの統計によると、2012年までは350億円前後で推移していたが、13年以降はホタテやサケといった水産物が増加。15年には過去最高となる773億円を記録し、18年は1000億円の大台を目指している。
こうした流れを受け、苫小牧港では、苫小牧埠頭などの民間企業が大型食品用冷凍冷蔵倉庫の新設を計画している。
阪急阪神エクスプレスでは「アジア向けに水産物や農産物、スイーツを輸出する機運が高まっており、それらを取り込みたい」と話している。