北海道命名150年記念式典 歴史、文化、自然を次世代に

2018年08月06日 19時00分

 北海道命名150年を祝う記念式典が5日、札幌市内の道立総合体育センター「北海きたえーる」で開かれた。約2900人が参加。天皇、皇后両陛下も出席し、先人から受け継いできた歴史や文化、豊かな自然などの財産、多様な魅力をさらに次の世代へと継承していくことを誓った。(関連記事4面に)

天皇、皇后両陛下が見守る中、記念式典が執り行われた

 150年事業実行委員会長の高橋はるみ知事は式辞で、先人の偉業に感謝するとともに本道の多様な魅力と価値を50年、100年先に引き継いでいくことを表明。「北海道命名150年を未来への新たなスタートとして、アイヌの自然に対する畏敬の念や共生の思いを大切にしながら、誰もが互いに尊重し支え合う活力に満ちた多様性のある社会実現に向けて、確かな歩みを進める」と決意を述べた。

 福井照内閣府特命担当大臣は祝辞の中で、北海道の名付け親である松浦武四郎の調査が国後島や択捉島にまで及んだことに触れ「北方領土問題は日ロ関係最大の懸案。引き続き返還に向けた環境整備を積極的に進める」と話すとともに、本道のさらなる発展を願った。

 大谷亨道議会議長は、本道はアイヌをはじめとする先人たちが困難を克服して築いたとし「その思いを若者たちに伝え、北海道の未来を次の世代へと託す」と宣言。道内の高校生2人は壇上で将来の夢を語り「夢に向かって努力し、世界に視野を広げ、国内外の多くの仲間たちと共に未来を切り開き、ふるさと北海道の発展に貢献していく」と声高らかに誓った。

 この後、式典を盛り上げるアイヌ民族の口承文芸や楽器演奏、古式舞踊などが披露され、アイヌ語で「こんにちは」を表す「イランカラプテ」がタイトルの歌を合唱して1部を閉幕した。

 2、3部では北海道の歴史や文化、将来期待される技術などを映像で紹介。道内出身の著名人からのメッセージ披露やライブなども催され節目の年を祝った。


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