道内ガソリン価格の高止まりが続いている。7月末時点でレギュラーガソリン1㍑当たりの道内平均価格は153円。6月以降、数十銭程度の小幅な価格上昇や下落はあるものの、150円台を保っている。世界的な需給ひっ迫感から、原油相場が堅調に推移しているためだ。稚内や名寄、倶知安では150円台後半の価格も散見される。最需要期のお盆商戦を前に消費者、販売業者とも困惑している。
資源エネルギー庁の調査によると、7月30日の道内レギュラーガソリンと軽油(135・6円)の平均価格は前週から変動がなかった。
道内のガソリン価格は5月に高騰し、現在も150円台を付けたまま。世界的な需給ひっ迫感から、原油相場が高値にあるためだ。中東産ドバイ原油の先物市場(9月渡し)は72㌦前後で推移している。
石油元売りが8月第1週に適用するガソリン卸価格は、全社とも1円の値上げとなった。軽油と灯油も同様の展開。対ドルの為替相場は円高に振れているが、原油相場の値上がりで相殺される格好となり、原油調達コストは上昇した。
度重なる卸価格の上昇から、稚内市内では155円から157円ほどで販売するガソリンスタンドが多い。名寄や士別も155円が中心値。倶知安では156円の価格看板が目立つ。
販売激戦区の札幌や函館、旭川でも150円台を掲げるガソリンスタンドが多数を占める。ただ、安値量販店を中心に149・8円など一段安で売るケースもあり、市場は利益重視と販売量追求の二極化が強まっている。
函館市内のガソリンスタンド業者は「150円台だと買い控えする人も多く、お盆のように遠方へ移動する場合は地元ではなく、値段の安い帰省地で給油するお客さんも増えそう」と先行きを心配している。