雨水枡段差解消し自転車の旅を安全に 施工箇所で走行試験

2018年08月19日 14時00分

 自転車の走行を安全に―。小樽建管は道道豊浦京極線でアスファルト面と雨水桝の段差解消を目的に試験施工を実施した喜茂別町と京極町の境界線で12日、羊蹄ニセコ自転車走行協議会(YNCA)のメンバーによる走行試験を行い、安全性を確認した。

 後志の羊蹄山周辺では、ことし7月にYNCAが発足。サイクルツーリズム人気の高まりを受け、景観を楽しみながら自転車走行する観光客が増加傾向にある。

 2015年の道路交通法改正で軽車両自転車は、例外を除き歩道は走行できないことになった。

 17年度3定道議会では、議員から道道の雨水桝の段差解消で指摘を受け、道は「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」などを参考に、段差解消やタイヤのはまり込みを抑制するグレーチング格子形状の工夫などを検討するとしていた。

 通常雨水桝は、アスファルト舗装部分から2cm程度低くして、編み目幅2cm程度の鋼製ふたを採用している。

 これに対し、道建設部が豊浦京極線150m区間の雨水桝6カ所で17年秋に行った試験施工は、段差をなくし、札幌市などの都心部で使用している細目の鋼製ふたを取り付けた。

 除雪作業時における除雪車のスノープラウ衝突を検証するため、路面とすり付け部の差を、20㍉、10㍉、0㍉で2カ所ずつ設置したが、今冬の作業で支障はなかった。

試験走行で安全性を検証した

 今回は、路肩部分を実際に自転車走行してもらい、車輪が鋼製桝に乗ったときに支障がないかを検証した。走行試験したYNCAの脇山潤会長は「大型車両とすれ違うときは雨水桝に乗らざるを得ない場合があり、衝撃がないだけでも安心感が大きい」と評価した。

 今回の検証で、道は18年度中に道道の雨水桝設置に関する指針を取りまとめ、19年度から全道的に道路改良などの工事で雨水桝設置の段差解消に取り組む考えだ。


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