定山渓ダムのリムトンネルで日本酒貯蔵実験スタート

2018年08月25日 17時00分

 札幌開建が所管する定山渓ダムの作業用トンネルで、日本酒などの熟成効果を検証するための貯蔵実験が始まった。日本酒の貯蔵は北海道開発局のダムとしては初めての試み。22日、日本酒やワイン200本を運び込んだ。

 インフラストックを活用した地域振興策の一環。基礎地盤改良などのため掘られた延長約100mのリムトンネルを、2017年6月から貯蔵場として実験的に活用している。内部は年間を通じ温度が約8度、湿度が約100%と一定で、この環境が貯蔵品の熟成に適するのかを試している。

貯蔵する日本酒の銘柄を説明するソムリエの鎌田さん

 実験では、飲食業の夢の雫(本社・札幌市手稲区)が新十津川の「金滴」や、道外の銘柄などを含む6種類の日本酒120本と4種類のワイン80本を搬入し、40m地点に保管した。

 日本酒学講師でソムリエの鎌田孝さんは「今回貯蔵する日本酒はどれも熟成に向いている。香りなどがどのように変化していくのか楽しみだ」と期待を寄せた。

 同開建によると、貯蔵実験は19年度までの予定だが、終了後も貯蔵空間として活用するかは結果をまとめてから判断する。

 河川整備保全課の大島省吾上席治水専門官は「貯蔵物に影響を与えない範囲で、ダム見学、観光などの地域振興にもつなげていけたら」と話していた。


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