米国・ロサンゼルスに本社を置くクリスタルクルーズ社のクラウディウス・ドスカル副社長は23日、釧路市の蝦名大也市長を表敬訪問した。
北海道クルーズ振興協議会と北海道運輸局が国のビジットジャパン(VJ)事業を活用し、室蘭、稚内、網走、釧路の4港と連携して実施している視察の一環。
ドスカル副社長は19日室蘭、20日稚内、21日網走、22日阿寒湖温泉と宿泊し、各地の観光資源を見学・体験してきた。
蝦名市長に対して「北海道の魅力は、手付かずの自然。同じ日本だが、奈良や京都とは全く違う」と感想を伝え、「若い世代は寺や神社を見に来ない」としてニュージーランドやコスタリカも推進しているアウトドアツーリズムが彼らを取り込むポイントになる可能性を示唆した。
蝦名市長は、釧路市が金沢市、長崎市と共に観光立国ショーケースに選ばれたことについて「2020年の東京五輪までにさまざまなコンテンツをまとめているが、釧路ではこの自然を生かそうとアドベンチャーツーリズムをメインに考えている」と説明した。
ドスカル副社長は「五輪は北海道にとって大きなチャンス。日本らしくない新たな日本を見せるいい機会だ」と同意していた。
同社では20年就航に向けて、200人乗りのクルーズ船を新造中。この船は日本で長く滞在することを視野に航路設定する方針だという。
ドスカル副社長は「私たちの顧客は遅くとも2年前には予約してくるので、今回は21年のプランニングに向けた視察。21年は確実に道内で2カ所以上は寄港すると思う。どんな組み合わせにすれば顧客に満足してもらえるかを探っていきたい」と話していた。