札幌市交通局は30日、10月上旬に運行開始予定の路面電車新型低床車両(1100形)の報道機関向け内覧会を開いた。段差や傾斜が解消され、通路に広さを持たせるなど利便性が向上した内部を披露した。
1100形は、市電ループ化時に導入した3連接のA1200形低床車両(愛称・ポラリス)の通路幅が連結部や一部車体で狭かったのに対し、約1・2mと市所有の車両で最も広く確保。
乗車口から降車口まで段差や傾斜のない構造を実現し、座席は全て、横1列に並ぶロングシートを採用した。
市担当者は、ポラリスで1カ所だった車いすスペースを2カ所に増やすなど、「多くの人に利用しやすい車両になった」と説明した。
車体が一つだけの単車タイプの構造で、定員は60人。長さはポラリスと比べ約4m短い13mで、幅は2・3m、高さは3・8mと同程度になっている。
9月1日の市電フェスティバルでは、車両一般公開と合わせて、愛称投票を実施する予定だ。
札幌市交通局
9月1日午前10時から午後4時まで、市電フェスティバルを開催する。会場は電車事業所と隣接するグラウンド。
路面電車新型低床車両(1100形)を一般公開し、合わせて愛称投票を実施。このほか、市電との綱引きや架線修理車の乗車体験、路面電車100周年記念のパネル展示、市営交通オリジナルグッズ販売なども予定している。
会場には駐車場がないため、同局は市電での来場を呼び掛けている。