札幌市の交通資料館再整備は敷地内新設案を基本に検討

2018年09月10日 13時00分

 札幌市交通局は再整備を計画している交通資料館で、旧施設があった地下鉄南北線高架下空間の利用を見送る考えだ。敷地内の高架隣接部に延べ1450m²の規模で新設する案をベースに、南車両基地など周辺施設の耐震化動向を踏まえ、在り方を検討する方針。実施設計は2018年度に予定していたが、20年度以降に先送りする見通しだ。

 17年度に乃村工藝社に委託した基本計画策定支援業務では、地下鉄南北線高架下にあった旧施設入り口前の敷地内スペースに、資料館を改築する計画をまとめた。

 1階部分は資料館、2階部分が事務所の2階建てで、面積は最大で延べ約1450m²を試算する。

 旧施設があった高架下スペースは、橋脚などの制約があり、敷地外の既存建物内も検討したが対象物件がないといった理由から除外した。

 一方、周辺の南区真駒内東町2丁目に位置する南車両基地は、耐震診断の結果、耐震化が必要となっている。規模はS造、2階、延べ4万3974m²の規模で、敷地面積は5万112m²、工場棟、車庫棟などで構成。

 他都市では、車両基地に資料館を併設する事例があることを踏まえ、計画案の検討を続ける方針。合わせて、軌道を覆うシェルターの耐震化が残る高架部など関連施設の支障とならないよう精査する。

 実施設計を20年度に先送りした場合、供用開始は22年度以降になる見通し。

 南区真駒内東町1丁目にあった旧資料館は、市営交通の歴史を伝える展示施設。面積は屋外展示部分を含め5550m²で、屋内展示は約300m²に車両部品や資料など約1000点、屋外には路面電車9両、地下鉄5両、バス4台を展示していた。

 高架部橋脚の耐震化に伴い、昨年10月から休館している。


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