釧路愛育協会に釧路星園高跡地を売却へ 特養など整備

2018年09月11日 18時00分

 釧路市は、2008年度いっぱいで閉校した市立釧路星園高跡地を、建物付きで売却する方針を固めた。相手は社会福祉法人釧路愛育協会で、早ければ本年度中に契約を結ぶ。同法人は、ここに養護老人ホームと特別養護老人ホームを整備する方針。詳細は未定だが、敷地内に残っている校舎などの解体が必要な場合は市の補助を受けて19年度にも解体し、新施設建設に備える。

 釧路星園高跡地は、武佐4丁目の武佐中通沿いに位置する。施設規模は校舎棟が部室棟や物置などを含めてRC一部W造、3階、延べ7634m²、屋体棟がRC造、平屋、延べ1592m²。

 大半が現在地に移転した1974年の完成で新耐震基準に対応していない上、閉校後はほとんど利用されてこなかったこともあって老朽化が著しく、改修などによる活用は困難とみられる。

 敷地面積は、校舎などの裏手で1段低くなっているグラウンド部分も含めて3万2189m²あり、このうち隣接する武佐の森緑地の駐車場として使われている約1370m²以外を売却する。

 同法人は、紫雲台2の18で養護老人ホーム長生園を運営している。施設の老朽化に加え、入所者の高齢化に伴い介護度が上昇しつつあることを踏まえ、養護老人ホームの定員を削減して改築するとともに、新たに特養を併設する考え。

 18―20年度を対象とする市の第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画でもこれを前提として、20年度に広域型特養1カ所、定員50人を増やすことが盛り込まれている。

 ただ、現在の敷地は狭く、新施設整備に当たっては移転が必須。養護老人ホームには自立した高齢者が入所するため、入所者が出歩けるよう公共交通機関の利便性や商業施設からの距離なども考慮して候補地を検討したところ、当てはまったのが同校跡地だった。

 市は跡地の売却に向け、用地測量と不動産鑑定などの経費合わせて802万2000円を9月補正予算案に計上した。予算可決後にこれらを発注する。


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