清田区里塚の被害甚大 大規模な地盤沈下、道路陥没も

2018年09月11日 12時00分

 札幌市は、北海道胆振東部地震で大規模な地盤沈下など甚大な被害が出た清田区里塚地区の住宅地について、部署横断の対策会議を立ち上げ、民間宅地を含めた総合的な対策を検討する。大被害が限定的に集中したため、建設コンサルタントに調査を依頼し、原因究明して対策を講じる。被害は民地を含め広範囲にわたり、復興には時間がかかる見通しだ。

■札幌市が部署横断対策会議

 対策会議は秋元克広市長が7日に設置を指示。8日に吉岡亨副市長をトップに建設、下水道河川、水道、都市、環境、財政など関係部署で組織した。

 初会合では各部局が現地の被害状況を報告。情報共有を図り、原因調査や復旧の進め方を協議した。部長級の会合を重ね、具体的な施策検討を本格化させる。

 被害状況によると、大規模な地盤沈下があったのは、旧国道36号線南側の清田区里塚1条1丁目、同1条2丁目の約5ha。1978年から80年に民間事業者が原野や農地を埋め立てて造成した住宅地。

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 6日未明に発生した震度5強の地震により宅地を含め、街区一帯で複数の陥没や沈下が発生。住宅地の里塚中央ぽぷら公園では最大2・2mの地盤沈下が確認されている。

 道路は里塚21号線など周囲の8路線で沈下や陥没、舗装路面の損壊が見られ、大量の土砂が低い北東側の旧国道側に流出し堆積した。土砂量は最低トラック約360台分の2000m³に上っている。

 地域の建設業でつくる清田区災害防止協力会が被災後から旧国道の土砂撤去に協力。旧国道は6日午後9時ごろに通行止めを解除した。里塚21号線など8路線は現地調査中で通行止めが続いている。

 水道は清田区配水池への送水管(直径500㍉)が1カ所、配水池からの配水管(直径200㍉)2カ所が破断。大量の水が流れたが8日に復旧。一時1万6000件に広がった周辺地区の断水は9日にほぼ解除されたが、住宅地は長期化の見通し。

 応急危険度判定は8日までに住宅地の288戸で調査を完了。「危険」と判断されたのは62戸、「要注意」は43戸で全体の36%に支障があった。宅地の沈下、陥没も激しい状況にある。

 市は原因究明を建設コンサルタントに依頼。8日からドーコン、構研エンジニアリングが現地調査に着手した。道路は陥没が大きく宅地に隣接するため、仮復旧は困難な情勢。民地を含む総合対策を検討するため、復旧には時間がかかる。

 住宅地の避難者には厚別区の市営住宅を、仮設住宅として提供しているが、復旧の長期化が予想されることから、コミュニティー維持のため住宅地周辺の市住などに移すことを検討する。

 9日には安倍晋三首相が現地を訪れ被害状況を視察。説明で同行した秋元市長に、国として十分な支援を提供する考えを伝えた。

被害状況で秋元市長らの説明を受ける安倍首相(中央)


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