出荷試験の基礎を勉強中
今春、小樽工業高校(現・小樽未来創造高校)を卒業し、北海道ティーシー生コン(本社・北斗)に入社した。現在は札幌工場に所属。先輩社員に同行し、試験係としてコンクリート打設現場を回っている。
初任給で母に腕時計をプレゼントした。弟と祖母、祖父を交えて出前のすしを振る舞った。本州への単身赴任で不在だった父には、お盆の帰省時に顔を合わせ、財布を贈った。
勉強が好きじゃなく、大学や専門学校への進学は全く考えていなかった。「地元の安定した会社で働ければ、どこでも良かった」というのが当時の率直な気持ち。恩師・飯島政彦教諭の勧めで同社を志願した。
〝仕事は楽しくやるもの。楽しくなければ続かない〟というのが成田真一社長の持論。同社には斉藤侑希さん、北川凌太郎さん、轡田大亮さんと20代の樽工OBが在籍し、経験を重ねている。「自分に務まるだろうか」と迷っていたとき、3人の存在が背中を押した。
現場では先輩たちから「もっと早く仕事をこなそう」と諭されることもしばしば。「先輩は段取りが上手で作業が早く、周りを汚さない。今はしっかり出荷試験の基礎を身に付けたい」と話す。
仕事もプライベートも充実の毎日。ただ、コンクリートは奥が深く、試験業務に向かうには基礎知識の習得が欠かせない。「進学していたよりも勉強しているかも」と笑顔を見せる。