建設業をPRする動画「建設戦士ツクルンダー」を制作し、8月29日に公開した。空知建設業協会から生まれたヒーロー「ツクルンダー」を通して建設業が安全安心、幸せな暮らしを支えていると伝えている。同建協入職促進特別委員会の谷村明紀委員長に動画に込めた思いを聞いた。(空知支社・塩原 歩記者)
「地域守るツクルンダー」動画制作し建設業の姿伝える
―動画を制作したきっかけは。
空知建設業協会では、喫緊の課題となっている少子高齢化などによる担い手不足に対応するため、若年層の入職促進につなげようと、2017年2月に入職促進特別委員会を設置した。委員会では主に小、中、高校生を対象に、現場見学会やインターンシップ、学校の教職員向けの現場見学会、保護者現場見学会などの取り組みを本年度に予定しているが、委員会で話し合いを続ける中で、建設業について関心を持ってもらうためのきっかけとして、「動画を作ろう」という話が決まった。構想自体は昨年からあったが、本格的に制作に取り組んだのはことし2月からだった。出演や撮影、編集、音楽など、約6カ月かけて全て自主制作した。
―「ツクルンダー」は何者。
空知建協から生まれたヒーロー(笑)。ツクルンダーの正体はテレビの向こうにいる「アイツ」ではなく、まちをつくるために日夜働いている建設業の人たちのことだ。「ツクルンダー」がつくっているのは安心して暮らせる地域社会。自然災害や危険のリスクから市民を守り、安全で快適な社会のために日夜、雨や洪水などの自然災害と戦っている。要するに、ツクルンダーは私たち建設業の姿そのものといえる。
―動画の内容、構成は。
動画は約6分で、第1部では大雨や大雪などの自然災害、インフラ整備にツクルンダーが立ち向かう様子を、第2部では農業土木や河川工事など私たちの仕事内容を、第3部では空知建協の会員企業を紹介している。小学生にも分かりやすいように漢字には読み仮名を振ったりした。
何よりこの動画は「自主制作」していることが大きな特長だ。動画の制作には、入職促進特別委員会のメンバーや空知経営研究会(通称・葉月会)のメンバーが中心となって取り組んだ。いつも顔を合わせているメンバーが、直接会って話し合ったり、LINEやグループウエアのサイボウズでのやりとりで、制作段階から「これはこうしたほうがいい」などとやりとりを重ねて出来上がった動画だ。
音楽にしてもそう。今回、動画で流れているテーマ曲「いくぞっ ツクルンダー」は、作詞、作曲、編曲、演奏、ボーカルも全て葉月会を中心としたメンバーで作ったもの。それぞれが得意なことを担当し、何より日頃からコミュニケーションを取っているメンバーだからこそ作れた動画だと自負している。
―動画に込めた思いは。
安全安心なまちをつくるために建設業は必要だし、自然と市民の生活の中間にいるのも建設業だ。日々の安全安心な暮らし、幸せのために欠かせないのが建設業であると伝えたい。
―今後の展望は。
動画「建設戦士ツクルンダー」はあくまで建設業に関心を持ってもらうためのきっかけだが、時間がたつと関心が薄れてしまう。そうしないためにも、時間を置かずに第2弾、第3弾と動画を作っていきたいと考えている。また、委員会の活動としては、今後は入職のその先の「定着」というところまで考えていかなければならないと思う。しっかり見通しをもって活動していきたい。