父親の姿と大工に憧れて
型枠工事の光工業(札幌)に入社して2年半が経過した。「まだ覚えることがたくさんある。早く一人前になりたい」と意欲を見せる。
父親が防水工事業に従事している。「父の働く姿を見て、かっこいいなと思った。大工に憧れていたのもあって、この業界を選んだ」。インターンシップがきっかけで同社に入社した。
ことしの1月、埼玉県にある大林組林友会教育訓練校の型枠工訓練コースに入校。2月末までほぼ毎日、寮生活を送りながらCADや型枠の組み立てなどを学んだ。
「たくさん与えられる課題をこなすのがつらかった。寝ないで取り組んだりもした」と明かす。「早く技術や知識を身につけたい」という気持ちが頑張る原動力となった。
訓練コースには1歳年下の同期がいた。「年下だけど、業界歴は自分より2年上だった。やっぱり年下には負けたくないと思った」。ライバルの存在も大きかった。
終えてみて「自分がいかに先輩に頼ってきたかを実感した」という。「今までは『これをやって』という指示を受けて作業をしていた。訓練を通じて、作業の一連の流れが分かったから、先を読んで行動できるようになった」と自信をのぞかせる。最近はCADの仕事を任せられることも増えた。
「後輩にきちんと教えられる人になりたい」と目標を掲げる。ことしの夏は友人と海に行ったり、バーベキューを楽しんだりした。「冬はボードがしたいな」