18年度グッドデザイン賞 道内からも6件が受賞

2018年10月10日 12時00分

 日本デザイン振興会は、2018年度グッドデザイン賞の受賞者を決めた。応募総数は4789件で前年度より294件増加。受賞企業は945社で、件数は1353件だった。道内からは会沢高圧コンクリート(本社・札幌)と住友林業による住宅基礎構造「シグマベースS工法」や、沼田椅子製作所(同・石狩)のソファ「ジェミニ」など6件が選ばれた。

 会沢高圧コンクリートと住友林業による「シグマベースS工法」は、建設業の高齢化や人手不足に対応したハーフプレキャスト工法によるベタ基礎構造。工場生産のプレキャスト基礎梁と現場打ちの基礎スラブで構成し、工場生産と現場施工を組み合わせることで、汎用的な工法を実現したことが評価された。

会沢高圧コンクリートと住友林業の「シグマベースS工法」

 沼田椅子製作所のジェミニは、独自のオーダーソファシステムを生かし、独立パーツを組み合わせて作るモジュールソファ。パーツは裏表2面で構成し、色や質感を変えて2トーンにするだけでなく、パイピング生地を選んで3トーンが楽しめる。

 山田木材(本社・千歳)の住宅「ビプロ」も選ばれた。寒暖差60度の気候に適応しつつ、エネルギー効率に優れた人と自然に優しい住まい。高断熱と大開口の両立を図ったほか、ライフスタイルの変化に対応する柔軟性や素材感を重視したデザインが支持された。

 新栄工建(本社・新篠津)の住宅「未来のまちに贈る家」も選ばれた。法政大デザイン工学部建築学科の網野禎昭教授と平成建設(同・静岡)、宮田構造設計(同・東京)の4者による受賞。地場産木材を豊富に活用し、従来の住宅と非住宅の境目を超えた生活空間を提案した。山と街の共存を目指して作り、意匠、構造、設備の試みが高次元で統合された建築作品だと評価された。

 このほか道内から、インプロバイド(本社・札幌)のジャムパッケージ「美瑛のジャム」と、車いす紅蓮隊(旭川)の「障がい当事者がリードする優しいまちづくり」が受賞した。

 大賞などの候補となるベスト100には、タグチ工業(本社・岡山)の鉄筋コンクリートカッター「ガジラDSカッターシリーズ」や、伊東豊雄建築設計(同・東京)の「台中国家歌劇院」などを選出。タカラトミーアーツなどによる「国際空港のガチャ売り場デザイン」や、ホンダの商用車「N―VAN」も入った。大賞は31日に発表される。


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