帯広建設業協会(萩原一利会長)は9日、帯広工高環境土木科1年生と帯広農高農業土木工学科2年生向けに現場見学会を開いた。2016年の台風災害で被災して復旧を終えた橋や管内で建設中の長大橋を訪れ、建設業の魅力を紹介した。
見学会は地元建設業への就職に関心を持ってもらおうと毎年実施している。ことしは萩原建設工業が受注した国道38号清見橋下部災復(帯広開建発注)と清水・岩倉共同体が請け負う道道川西芽室音更線中島橋架け替え上部工防B改良(帯広建管発注)の2カ所で実施。両校から約80人が参加した。
あいさつで山内信男労務委員長(山内組社長)は「最近、各地で大きな災害が起きて建設業の重要性が注目されている。見学会を通して地元建設業に興味を持ってくれたら」と話した。
生徒らは帯広建設会館で16年の台風災害と復旧への軌跡をまとめたDVDを観賞し、現場に向かった。中島橋では十勝建設産業の未来を考える会が発注機関、建設コンサルタント、施工者それぞれの立場で事業の進め方や仕事内容を紹介。建設途中の橋の先まで行き、施工方法を説明した。
帯広工高の春井翔伍さんは「土木技術が災害時の役に立つことがよく分かった。こうした技術を自分たちも継承していけたら」と話していた。