札幌市円山動物園は10日、9月に完成したゾウ舎の内部を報道陣に公開した。国内初となる屋内プールを備えるなど、ゾウが生き生きと過ごせる施設を実現。2019年3月ごろのオープンを目指す。
熱帯動物館の跡地にRC一部S造、地下1地上2階、延べ約3406m²で、総工費約30億円をかけて新設。主体の基本・実施設計は大建設計、工事は岩倉建設が担当した。
冬期間は室内で暮らすゾウの水場確保のため、屋外だけでなく屋内放飼場にも深さ3mのプールを設置。ガラス越しに水中の様子を観察できるゾーンのほか、放飼場全体を見下ろせる観覧場所を設けている。
また、砂浴びを好むことから屋内外の放飼場の床材に砂を採用。延べ約3000m²の屋外放飼場では、ゾウが掘れるよう、約1mの深さを確保した。
加藤修園長は、餌場を多く設置するなど「本来の生活や動きを見てもらえる」と話している。