クリーンハウス社長 渡辺 博人氏にインタビュー

2018年10月15日 16時00分

 江別市が募集した、JR野幌駅南口駅前広場隣接地の整備事業予定者に決まったクリーニング業や介護事業などを手掛けるクリーンハウス(本社・岩見沢)。三笠市内で温泉施設に併設した「HOTEL TAIKO」を開業し、これに続く江別市内では、2019年12月の開業目指す観光やビジネス向けのホテル新築を計画する。人を呼び込むには宿泊施設が必要と説く渡辺博人社長に、ホテル新築の狙いや地域で果たす宿泊施設の役割などを聞いた。(建設・行政部 瀬端 のぞみ記者)

 ―江別市内でホテルを新築する狙いは。

 利用者の7割がビジネス、3割が観光やスポーツで市内を訪れた人になると想定する。江別市は札幌市の隣でJRでの移動に加え、国道や高速道路があり利便性も良い。例えば、出張時に札幌のホテルが混んでいた時に、すぐ移動できる江別市での利用が見込める。

 北海道情報大や酪農学園大と市内に4つの大学があり、受験生が訪れた時の宿泊先になるほか、野幌運動公園が近いため、スポーツの大会やイベントでの利用が期待できる。

 ―どのような役割を。

 経済の発展に役立ちたい。札幌の隣という利便性が裏目に出て、素通りしてしまったり、観光で訪れて日帰りする人が多い。泊まってもらわないと市内にお金は落ちない。

 レストランでは地域の食材を使ったメニューを開発したり、物品に関する取引を地元優先にしようと考えている。営業時間は朝と昼だけにして、夜は市内の飲食店を利用するよう促すつもりだ。

 こうした飲食店や観光地の紹介を、ホテルの部屋で見られるよう端末の設置を計画している。

 大学があることを生かし、観光やホテル業界に興味・関心がある学生の就業体験や、将来的な就職先として新たな雇用を生み出すことができる。

 ―ホテルの可能性は。

 江別市は観光振興に力を入れると聞いている。札幌のベッドタウンとして人口が増え、約12万人に上るため市内外の需要はあると思う。部屋数をシングル36室、ツイン32室用意するが、利用者が多ければ増築も考える。

 三笠市内にホテルを開業したが、道内の自治体を見ると人口に対してホテルが足りない場所がある。江別市の場合は事業者を市が募集し、本契約に向けて詳細を決める。

 全てを民間に任せるのではなく、官民の連携が必要。チャンスがあれば、他の自治体でもホテルを開業したいと考えている。

 渡辺 博人氏(わたなべ・ひろと)1950年5月9日生まれ。小平町出身。71年に北海学園大土木工学科を卒業。91年にクリーンハウスを創業。ホテル業のほか、クリーニング業、介護事業、飲食事業などを手掛ける。


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