帯広開建が9月27日に開札したWTO対象工事の道横断道陸別町勲祢別橋上部の結果詳細が明らかになった。落札した宮地エンジニアリングは、入札価格は4番札の6億600万円(税抜き)だったものの、総合評価の加算点が5つの評価項目のうち4項目満点で60満点中56・3点を獲得し、入札価格と総合評価の点数を組み合わせた評価値でトップに。加算点の点数が落札の決め手となった。
同工事は技術提案評価S型で、加算点は技術提案のみで評価する。また段階的選抜方式を採用していた。1共同体を含む15者が参加を申請したが、1次審査の「本工事の課題に対する提案」で11者に絞り込み、2次審査では「鋼橋の品質を確保するための施工計画」と「安全性の向上に関する施工計画」を評価した。入札では4者が低入札により無効となったため、最終的に7者が応札する結果となった。
総合評価の加算点について評価項目は、①工事製作において溶接に関する品質管理(15点)②現場桁架設における精度管理(10点)③現場溶接部の品質向上(15点)④桁端部の防食(10点)⑤高所作業時の安全性向上(10点)―の5つに分かれる。宮地エンジニアリングは②―⑤で満点となり、①でも11・3点で2番手に着け、加算点でトップとなった。
入札価格を見ると、宮地エンジニアリングの落札率は90.2%で、調査基準価格との差は133万円。1番札の応札額も6億500万円で調査基準価格とは33万円の差しかなかった。さらに低入札による入札無効が4社いたことから、価格については調査基準価格ぎりぎりのラインを狙う競争だったことがうかがえる。