高橋はるみ知事は18日、地域訪問の一環で、地元企業と連携した担い手対策を進める稚内大谷高を視察し、地域産業の担い手確保に向けて第2種電気工事士の資格取得などを目指す取り組みに期待感を示した。
同校は、2015年度から課外活動として実施していた電気基礎技術の講座を、地元業界の要望もあり、18年度からは2年生の選択授業に導入。生徒たちは第2種電気工事士の資格取得に向け勉学に励んでいる。また、19年度からは土木施工管理技士資格取得を目指すコースも設置する予定だ。
今回は、子どもの未来を語る会として学校関係者と懇談した。高橋知事は選択授業について「少子化で生徒確保が大変な中、地元経済界などからのニーズに私学だからこそ柔軟に応えることができる」と話した。
元桜井電業所勤務で講師を務める佐藤正夫さんは「普通高校なので本当に電気の勉強をしてくれるか心配だったが、生徒の熱意があって結果につながっている」と説明。実際に選択授業を受けている2年生の千葉大地さんは「電気のことを理解してくると楽しくなってくる。将来の目標は高校で学んだ電気の技術を生かすこと」と語った。
山下優校長は「新しいことをやって次に夢を育む。地域と協働で技師を育み、地域発展の核となる使命感を持ってまちづくりに積極的に取り組みたい」と述べた。
これに対し、高橋知事は「道としても担い手確保などにおいて何ができるか検討していきたい。一層、地域に人材を輩出する高校になることを期待している」と呼び掛けた。