三笠ぽんべつダム本体 19年秋ごろ着工 開発局

2018年10月23日 18時00分

 北海道開発局は22日、2018年度第1回事業審議委員会を札幌市内で開き、平取ダムと新桂沢ダム・三笠ぽんべつダムの事業再評価を実施した。委員らは開発局案が妥当と評価。平取ダムは災害復旧などで総事業費が97億円増額し、残事業費は165億円、工期は2年延ばした21年度完成を想定。新桂沢ダム・三笠ぽんべつダムは地滑り対策11カ所の追加などで228億円の増額。残事業費399億円、3年延長の23年度完成で、三笠ぽんべつダムは19年秋ごろの本体着工を見込む。

 沙流川総合開発平取ダムに関しては、16年8月の出水で工事現場が被災。現場復旧や工事機械被災による施工手順見直しにより、2年の工期延伸と97億円増の1410億円の総事業費が必要となった。基礎岩盤が想定より浅い位置にあったことから堤高も56・5㍍から55㍍に切り下げた。

 事業費増額は物価や労務単価などの上昇分のほか、出水に伴う現場や仮設の復旧費用に24億6000万円を積み上げた。工期延伸に伴うコンクリートや骨材製造設備の損料27億1000万円、地中連続壁をより深く埋め込む必要が生じたことによる増額12億2000万円などもあるが、コスト縮減も図った。

 幾春別川総合開発新桂沢ダム・三笠ぽんべつダムでは、三笠ぽんべつダムの岩盤再調査と修正設計、工事用道路の法面対策などが必要になり工期を3年延長。同ダム本体着工は19年度の半ば、9月ごろとなる見通しだ。

 総事業費は228億円増の1150億円で、新桂沢ダムの地滑り対策を11カ所増加させて18カ所としたことで111億3000万円を追加。同ダム橋梁の線形見直しに36億6000万円、岩盤条件の変更分13億6000万円などが増額要因の主なところだ。

 委員らはこれらの変更案を了承。石狩川流域委員会で審査されている河川改修計画についても報告を受けた。


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