外部改修工事で6月から休館していた札幌市時計台が1日、リニューアルオープンした。5カ月ぶりの開館を迎え、初日は多くの観光客が集まり、札幌を代表する観光地としてにぎわう風景が久々に戻ってきた。12月末までは北海道胆振東部地震の影響で減少した観光客回復の一環として、入館料を無料とする。
中央区北1条西2丁目に位置する時計台は、旧札幌農学校演武場として1878年に建設。国の重要文化財にも指定されている。
老朽化が進んでいることから、4月から塗装の塗り替えや部材交換などの外部改修を実施。設計は日建社、施工は高橋組(本社・函館)が担当した。
工事に伴い、6月1日から休館。一方で作業用足場を設置した際には外観も見られなくなるため、7―9月の観光シーズンには正面の足場に実物大の写真を印刷したプリントシートを貼るなど、観光地としての魅力維持に努めていた。
開業初日は、時折雨が降るあいにくの天気だったが、午前中から多くの観光客が訪れ、写真撮影などを楽しんでいた。先着100人には記念品が配られたほか、時計台非公式キャラクターの「とっけ」らが入館者を出迎えた。
3日午前11時からは、時計台2階ホールで創建140周年記念式典を開き、記念コンサートなどを予定している。