プラットホーム 「音楽療法」通じ児童の心に癒やし

2018年11月11日 12時00分

 ♪ひとりとひとりが腕組めば、たちまち誰でも仲良しさ―。

 新冠町内の福祉施設で、子どもたちが音楽療法士に導かれながら笑顔で歌声を響かせる。体を動かし、楽器も鳴らして全身で音楽を楽しむ姿は真剣そのものだ。

 室蘭開建の日高自動車道新冠町節婦南改良を施工する小金澤組(苫小牧)が企画した活動。

 河野文利所長らが、現場近くにある社会福祉法人新冠ほくと園が運営する「新冠町子ども発達支援センターあおぞら」を支援した。建設IT職人組合クライス(札幌)の佐々木実代表が協力し、発達に遅れのある児童の心を「音楽療法」で癒やしてきた。

 音楽療法は、歌や楽器を介し児童の発達度に合わせて計画的に療育やリハビリをするのが目的。

 NPO法人北海道音楽療法センターが認定する音楽療法士の荒井めぐみさんと白鳥薫子(ふさこ)さんが全3回で講師を務めた。

 5日の最終回では、放課後等デイサービスとして新冠、日高各町内から通所している小学1、2年生の4人が参加=写真。職員や河野所長らと童謡やアニメの主題歌を歌いながら体を目いっぱい動かし、「楽しかった」と充実した表情だった。

 初回は人見知りする子がいたが、回を重ねるごとに気持ちを表現できるようになり、小金澤組の社員を「工事現場のおじさん」として慕う。林英二センター長は「音楽のいい点を最大限に引き出している」と音楽療法を評価していた。

 高齢者介護を担う音楽療法の役割は徐々に注目されているが、まだ認知不足なのが実情。

 この企画で音楽療法士が活躍する場が創出され、荒井さんは「企業の理解がないと、この機会に恵まれなかった」と話す。小金澤組では今後も子どもたちの支援を続ける考えだ。(苫小牧)


関連キーワード: 医療福祉 道南

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

  • 日本仮設
  • 北海道水替事業協同組合
  • web企画

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (3,164)
おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,488)
ヒトデ由来成分でカラス対策 建設業界に鳥類忌避塗料...
2019年06月28日 (1,380)
交通体系整備を考える会、札幌外周高速道を構想
2023年06月20日 (1,358)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,329)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。