鉄道・運輸機構が工事計画変更を申請していた北海道新幹線札幌駅ホームを現駅から200―300m東側に建設する、いわゆる「大東案」が国土交通省から認可を受けた。整備スケジュールについては同機構とJR北海道との間で調整を進めているところだが、2029年12月の完成に向けて今後動きが本格化していくことになりそうだ。
大東案への新幹線ホーム位置変更は、道、札幌市、国交省、鉄道・運輸機構、JR北海道の5者による調整会議で3月29日に正式決定した。
現駅東側に創成川をまたぐ形で約300mの専用ホームを新設するもので、上り・下り線を分離した2面2線の相対式ホームとなる。在来線の各ホームとは、鉄道高架の一層上に新設する乗り換えこ線橋と連絡通路で結ぶ。事業費は約645億円が見込まれている。
北海道新幹線札幌延伸の早期完成に向けては、沿線の札幌市や北斗市など4市5町でつくる北海道新幹線建設促進関係自治体連絡会議が12、13の両日、首都圏で合同要望を展開している。
12日は、秋元克広札幌市長、池田達雄北斗市長らが東京都内で北海道選出の国会議員や国交省を訪問。一日も早い全線開業やまちづくりに配慮した駅舎や軌道構造物の設計、建設など5項目を要望した。
きょう13日は、総務省、財務省とともに、鉄道・運輸機構で同様の要望活動を行う。
札幌駅の新幹線ホーム位置に当たっては決定の遅れにより、札幌市が主導する駅前再開発に遅れも生じていた。計画認可を経て駅構造物の具体化が進むことで、まちづくりの前進が期待される。