「創成川として今も残る」
札幌の開拓は大友亀太郎による札幌村の開墾と用水確保を目的にした1866(慶応2)年の「大友堀」開削に始まる。堀は150年にわたり変遷を重ね遺構の多くが失われたが、一部は創成川として残り、東区の札幌村郷土記念館に残る史料とともに、本道開拓の足跡を今に伝える。
明治維新で大友が去った後、新政府の島義勇は堀で街を東西に分け、渡島通(現・南1条通)と交わる今の創成橋たもとを起点に、道都建設を構想した。急速な都市化が進んだ今も、札幌のまちづくりは、二人の事績が原点になっている。
本道が誇る次世代に引き継ぎたい「宝物」の北海道遺産。北海道命名150年となる2018年、新たに15件の遺産が選定された。開拓や経済・生活の発展に貢献した6件を紹介する。