受託側が反訴状提起 市立釧路病院の設計契約解除問題

2018年11月27日 18時00分

 市立釧路総合病院新棟建設の実施設計契約解除を巡り、釧路市が設計受託者に支払い済み分の委託料と違約金1億3780万円の返還を求める民事訴訟の第2回口頭弁論が26日、釧路地裁で開かれた。市側は受託者側に落ち度があるとする準備書面を提出。一方、受託者側は契約解除は不当とし、委託料未払い分1億277万2000円などの支払いを求める反訴状を同日付で提起した。

 準備書面によれば市側は、先に受託者側が納品した同病院立体駐車場の設計図書は道建設部営繕工事積算要領に沿って積算されており、北海道基準の採用を了承していたことは明らかとし、遅延の原因とされる度重なる変更指示についても「プロット図の作成を放棄した」「提示された平面プランでは必要な機器類が収まりきっていなかった」など受託者側の落ち度だと指摘している。

 これに対し、受託者側が提起した反訴状では「契約締結時に基本計画が未完成で、業務開始後の追加変更指示が納期直前まで相次いだ」「北海道の地域性を考慮した調整率に基づく積算書も提出するよう指示は受けたが、具体的な数値指定はなかった」などと主張している。

 2019年1月31日からは非公開の弁論準備手続に入り、争点を整理していく見通し。


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