岩見沢市の新庁舎設計 防災機能強化へ 工事費は80億円

2018年11月28日 07時00分

 岩見沢市は、9月に発生した北海道胆振東部地震を受け、基本・実施設計作業を進めていた新庁舎建設の設計内容を一部見直した。非常用発電設備は燃料備蓄を3日分(72時間)から7日分(168時間)に拡大するほか、災害時の緊急来庁者に備え、1階多目的スペースやエントランスホールなどを拡張する。これに伴い、延べ床面積は当初の約9900m²から約1万700m²に増加。現時点で工事費は80億円を試算している。

■胆振東部地震受け見直し 面積1万700m²に拡張

 市は、整備から50年以上が経過し耐震性が不足している庁舎について現在地の鳩が丘1丁目に改築する。2018年度の完了を目指し、新庁舎建設の基本・実施設計に取り組んでいたが、この間に胆振東部地震が発生したことから、防災面を中心に設計の見直しを行うことにした。これに伴い、設計の業務期間も19年6月までに変更し、本体完成も当初計画より半年ほど遅らせ21年8月とした。

 市が見直した設計によると、電気設備では非常用発電設備の容量を見直すとともに、燃料備蓄を3日分から7日分に拡大。給水、排水設備も本管が途絶しても機能するよう、受水槽や排水槽などの貯留量を3日分から7日分に見直した。

 また、9月の地震では市役所に携帯電話などの充電で多くの市民が訪れたことを教訓に、平面計画も見直し、災害時の緊急的な来庁者の利用に備え、1階多目的スペースやエントランスホールを拡張。2階、3階会議室は多目的利用にも考慮し、スペースを広げる。

 このほか、障がい者や高齢者などの移動を考慮し、エントランス側に設置する市民用エレベーターを1台増やし2台にする。

 こうした見直しに伴い、建物の延べ床面積は当初の約9900m²から約1万700m²に増加。これまで決まっていなかった構造も決定したことから、新庁舎の規模は、SRC一部S造、地下1地上4階、延べ約1万700m²となる計画だ。このほかに、約100台分の公用車駐車場棟はS造、2階、延べ約2650m²、駐輪場棟はS造、平屋、延べ約35m²、倉庫棟はS造、平屋、延べ約400m²で計画している。

■工事費は80億円を試算

 概算工事費を見ると、建築、電気、機械の建設工事費は61億900万円、公用車駐車場や駐輪場、倉庫など付属物が7億6000万円、現庁舎などの解体が6億500万円、外構が4億2500万円、ネットワーク移設など関連工事が1億100万円の合わせて80億円を見込んでいる。

 市では、基本・実施設計完了後、19年7―10月に下水切り替え、仮駐車場整備、現駐車場撤去、樹木移設などの準備工事を進める。開発行為や建築確認申請は19年2―9月に実施し、本体工事の入札は8―10月に行う。工期は同11月から21年8月末までを見込み、20年2月までは自主施工期間とする。

 新庁舎完成後、21年10月の3連休を活用して引っ越し。その後、外構や現庁舎解体、公用駐車場整備、倉庫新設などを進める考えで、全体の完成は23年5月となる見通しだ。


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