エコモット(本社・札幌)は、広い範囲の地滑りや構造物倒壊の予兆を迅速に検知できるIoT傾斜センサーを開発した。土砂災害の発生が懸念される急傾斜地崩壊危険箇所での観測をはじめ、土木現場での土留め鋼矢板、作業用足場、仮囲いといった仮設構造物の傾きを検知する用途を見込む。12月21日から提供を開始する。
複数台の子機が収集したデータを、無線接続した親機に集約して4G LTE回線でクラウドに送る構成。親機を中心とした半径数百mの範囲で、複数子機による多点同時観測を実現した。地滑りの発生や構造物倒壊の予兆を面で捉える。
親機と子機間の通信にLPWA(LoRa)を採用。通信コストと消費電力を抑えた。子機による高精度の観測を単三電池2本で約1年間続けられる。
子機本体の下部に備えたボタンで、現地で簡単にキャリブレーションが可能だ。運用開始後の設置箇所変更にも柔軟に対応する。子機は個別のIDで識別できる。1台の親機に対して最大で50台まで接続可能で、異常発生箇所の特定が容易になる。