廃菌床をペレット化 なかしべつ循環型社会づくり推進協

2018年12月15日 15時00分

 中標津町バイオマス活用推進計画に盛り込まれた各プロジェクトのうち廃菌床ペレット化事業では、来春の本格稼働を目指し、今春から実施した試運転の結果を踏まえて製造能力や利益、灯油使用量などを精査している。

 事業主体は、なかしべつ菌床栽培協同組合(寺端祐介代表理事)を代表者、町、中標津障がい者自立支援センター(吉田拓也理事長)、釧路根室圏産業技術振興センター(栗林定正理事長)を構成員とするコンソーシアム「なかしべつ循環型社会づくり推進協議会」。

 シイタケ栽培の過程で発生する廃菌床(おがくず)をペレット化して培養ハウスの暖房用燃料に活用し、燃焼残さは畑地や草地の肥料とするという内容だ。

 同協組の菌床廃棄量は年間約273㌧に上り、これを燃料化して従来の灯油から置き換えることで、光熱水費は年間307万円ほど削減できる計算となっている。

 2017年度に道の新エネルギー導入支援事業で1365万円の補助を受け、旧開陽小跡地(中標津町開陽24線北88の2)にあるなかしべつ菌床栽培協同組合の敷地内に施設を整備した。

 具体的には廃菌床乾燥施設1棟(S造、平屋、延べ約40m²)を新設し、3m²程度の乾燥床と1日当たり300㌔を生産できるペレット製造設備を設置。既存の培養ハウス2棟の室温を冬も20度程度に保てるよう、ペレットボイラを1台ずつ取り付けた。

 総事業費は約1500万円。乾燥施設整備はナカセツ(本社・中標津)、ボイラ設置は武田鉄工所(同・帯広)で進めた。将来的には、乾燥やペレットの製造工程において障害者の雇用を視野に入れている。


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