レンテック(苫小牧市柳町1丁目2の12、長山朝丸社長)が、同社敷地内で施工している、ばいじんの中間処理施設が26日に竣工する。2019年1月中旬の稼働が目標で、同社は「道内初の施設」と話す。ばいじん処理が低コストになる上、焼却処理で発生するばいじんを埋め戻し材などに再生利用できるため、今後注目が集まりそうだ。
汚泥処理を専門に手掛ける同社は、建設機械のレンタルなどを担う片桐企業グループの一員。幅広い範囲のリサイクル事業を進めようと、企業からばいじんを受け入れて、中間処理する事業に参入することにした。
ばいじんは、最終処分場に持ち込んだ場合、処分費、循環税などといった多大なコストを擁するのが現状だ。
輸送費や処分費をかけてでも中間処理を望む業者もいることから、札幌・苫小牧など近郊だけでなく、道内全域のばいじん受け入れも見据える。
受け入れたばいじんは、セメントと薬剤を混ぜて処理することで、最終的に製品として生まれ変わる。製品化し埋め戻し材、路盤材、盛り土材などとして利用を図る形で販売先を確保済みだという。
同社の担当者は「最終処分場は道内にはあるが、中間処理を施してリサイクル化する施設はないのでは」と話す。
建設地は同社の敷地内。敷地面積は1万1695m²で、建物の規模はS造、平屋、延べ852m²。建物にはばいじんとセメントを入れるサイロも併設している。処理数量は年間で1万2000㌧を見込む。
岩倉建設の設計・施工で7月に着工。内部の機械は北川鉄工所が納品した。(苫小牧)