北彩都にシンボリックなタワーを建設し、買物公園には多くの市民が訪れるような劇場を―。旭川工高は21日、毎年恒例となっている建築科3年生の卒業設計発表会を同校で開いた。テーマは前年度同様、旭山動物園、買物公園と新たに北彩都地区を加えた3テーマとし、生徒らは設計に込めた思いや夢をプレゼンテーションした。
4月に自分たちがやりたい題材を決め、重綱博美道建築士事務所協会旭川支部長、中沢光夫道建築士会旭川支部長らが設計上のポイントをアドバイス。その後、スケッチアップなどを用いて9カ月間製作に取り組んできた。発表会当日は、1・2年生や保護者、生徒の就職先の上司らが観覧した。
田中組に就職が決まっている菊池悠太さんは、コーチャンフォー旭川店そばを建設地とした北彩都タワーを設計。タワー最上階28階には展望台を設け、1―3階には地場産店やアウトレットなどのテナントが入居するなど観光客、旭川市民の両方が楽しめる施設を目指した。
菊池さんは「CADやスケッチアップは今からでも使い方に慣れた方がいい」と後輩らに助言し、「設計は大変だったが、出来上がったときの達成感はとても大きかった」と振り返った。
作品を見た吉田和也田中組旭川支店長は「若い方の設計思想に触れることができ、すがすがしい気持ちになった」と話し、同校OBで旭川支店に勤務する滝ケ平圭輔さんは「施設配置がしっかりしていて良かった」と褒めていた。
このほか、買物公園をテーマにした設計では、オペラハウス、クライミングジム、旭山動物園ではエゾモモンガ館、イノシシ・マングース館といった作品が見られた。