役場庁舎改築に取り組む神恵内村は、2020年7月供用開始とした整備スケジュールを21年4月に変更する。津波避難ビルの機能維持を目的に、当初の直接基礎から杭基礎に変更することに伴い、実施設計や用地造成の完了時期がずれ込むことが理由。工期は、建築が19年4月着手の2カ年、電気と機械は20年5月開始の11カ月を見込んでいる。発注方式は検討中だ。
老朽化や耐震性不足への対応として、神恵内村81の4にある現庁舎と併設する消防庁舎を分離して整備する。基本・実施設計はドーコンが担当。建設地は、現庁舎から229号を挟んだ向かいの、神恵内村2185の3ほかの敷地2434m²。
基本設計段階では、S造、3階一部4階、延べ1825m²の規模で構想。建設地が津波浸水エリアのため、1階をピロティにして受水面を少なくするほか、基礎の洗掘防止対策として杭基礎に変更した。
原発事故対応では、2―3階と屋上の防災備蓄庫などを放射線防護エリアに設定。災害に強い地中熱ヒートポンプを導入する。
設計変更に伴い、18年度は実施設計の業務末を9月から3月、用地造成を含む外構1期の着工時期を9―3月から19年4―7月に改める。建築の工期を1年から2カ年に延長し、19年度は基礎を中心に進める。
電気、機械、放射線防護対策、外構Ⅱ期は20年度に全て着工。供用開始後の21年5月から、旧庁舎解体や車庫・倉庫整備にそれぞれ取り掛かる。