長沼町とミサワホームグループ 連携し地域活性 

2019年01月15日 12時00分

 長沼町は、ミサワホームグループと連携したまちづくりを進めている。両者は2017年3月に包括連携協定を結び、今後のまちづくりに向けた展望などの話し合いを続けており、19年度は5カ年の中心市街地活性化基本計画を策定し、まちのにぎわい創出や空き店舗の活用などに取り組む方針だ。

 町とミサワホーム、ミサワホーム総合研究所、ミサワホーム北海道の4者は、17年3月にまちづくり包括連携協定を締結。同グループが自治体と包括連携協定を結んだのは初めてで、現在は長沼以外に岡山県備前市とも協定を結んでいる。

 ミサワホームグループが持つ住まいづくりのノウハウに加え、医療、介護、保育といった社会福祉、都市から地方への移住を促す仕事環境の整備による地域活性化など、地域特性に応じたさまざまな分野にわたる豊富な知見を生かしたまちづくりに取り組む考えで、住環境の開発や空き家対策の推進、公共施設の有効活用といった事業について協議する。また、長沼は札幌からも新千歳空港からも車で30分という好立地であるため、この立地を生かしたまちづくりを進める。

 両者は現在、まちづくり推進連携会議を設置し、定期的に会議を開いてまちづくりの方策を話し合っている。この一環で、市街地にある空き店舗をテレワークの事務所として活用する取り組みが昨年夏、総務省の「ふるさとテレワーク推進事業」に採択された。今月と来月に施設改修を実施し、春にも供用を開始する予定で、まちににぎわいを呼ぶのが狙いだ。

 19年度は、5年間を期間とする中心市街地活性化基本計画を策定する予定。この計画では、役場から半径2㌔以内程度の範囲を中心市街地と位置付け、公営住宅整備や商店街の空き店舗活用などを推進するほか、この範囲内にある町立長沼病院についても、今後の建て替えや改修などを検討していく。

 このほか、19年度は札幌開建が管理している舞鶴遊水地にタンチョウ観察小屋も設置したい考えだ。

 中心市街地以外では、道の駅やながぬま温泉、廃校になった小中学校の校舎などがあり、道の駅や温泉は今後の建て替えや更新、改修に向けた検討を行い、校舎につては民間と協働で取り組めるような事業に活用する。

 町では、連携によるまちづくりについて「ミサワホームグループが持つさまざまなノウハウや情報網を活用させてもらいながら、人口減少社会において町が抱える行政課題にきめ細やかに対応していけるものと期待している」と話している。


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