道都大旧紋別キャンパス 活用には15億円の工事費必要

2019年01月25日 18時00分

 紋別市が利活用に向けて調査を進めてきた道都大旧紋別キャンパスについて、現施設を利用できる状態にするには、約15億円の工事費が必要なことが明らかになった。調査は市から委託を受けた二葉設計事務所が2018年6月から12月まで行ったもので、建物本体のほか、電気・機械設備の劣化も進んでいる状況。市はこの結果を基に、19年内に同キャンパスの在り方を決める方針だ。

 同キャンパスは、落石町7丁目に位置。社会福祉学部と美術学部を有し、1978年に開学したが、96年に美術学部、05年に社会福祉学部が札幌キャンパスに移転したことから閉鎖となった。08年に土地と建物が市に譲渡され、一部の施設は公共施設として、市民に利用されている。

 今回の調査対象は、現在利用されていない学部棟、本部棟、研究棟、第1体育館の4棟で、全て78―79年建築のRC造。規模は学部棟が5階、延べ6723m²、本部棟が3階、延べ1355m²、研究棟が地下1地上4階、延べ2678m²、第1体育館が地下1地上2階、延べ2939m²。調査では、4棟とも建物本体、電気・機械設備の大規模な修繕が必要と分かった。 

 4棟の復旧にかかる工事費は外構も含めて約15億円。この工事費の中には耐震改修費約2億円も含まれている。 

 建物ごとの工事費を見ると、学部棟が約6億9000万円、本部棟が約1億4000万円、研究棟が約2億7000万円、第1体育館が約3億6000万円の見込み。

 工事の種別ごとでは、建物本体に約8億3000万円、電気設備に約1億6000万円、機械設備に約4億7000万円必要となる見通しだ。また、4棟を解体する場合の工事費は約5億円を見込んでいる。

 市は、この結果を基に今後の施設の在り方を検討するほか、平行して民間企業の誘致なども行う考え。


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