道横断道根室線 新ルートに最大700億円

2019年01月31日 07時00分

 北海道開発局は30日、TKP札幌駅カンファレンスセンターで、社会資本整備審議会道路分科会の第19回北海道地方小委員会を開き、道横断自動車道根室線尾幌―糸魚沢間の第3回計画段階評価を実施した。今後の対応方針として、事業費620億―700億円の新設ルート案25㌔(=図)を決定。2019年度の新規事業採択を目指し、詳細な費用対効果の分析などを進めていく予定だ。

 尾幌―糸魚沢間は17年8月の同小委から計画段階評価を開始。農水産物の長距離輸送安全・効率化、釧路空港へのアクセス向上など観光周遊性の確保、高度医療が集中する釧路市への速達性向上、津波浸水予測域の多い厚岸町市街地を回避するルートの必要性といった課題をあぶり出してきた。

 18年6月の第2回会合では、別線でのルート新設と一部現道活用の2つの路線案を提示。別線新設案は、44号のJR根室本線尾幌駅東側付近から分岐し、海岸沿いを同路線に並走した後にJR門静駅西側で再度44号を横断。市街地北部を通り抜け、JR糸魚沢駅東側の集落を越えた辺りで再度44号に合流するルートだ。

 現道活用案の場合だと、集落を通過する点でアクセス性は高いものの、津波浸水域を通過することから道路のかさ上げが必要になり事業費も790億―880億円とかえって高額に。事務局の開発局では、アンケートやヒアリングでも災害時の代替性や速達性を求める声が多かったことからも別線新設を今後の対応方針案として提示した。

 委員らは事務局案を合理的と判断して了承。エゾシカとの衝突を避けるためのハード、ソフト両面の対策、市街地にある道の駅などへもアクセスしやすいIC整備、完成後のメンテナンス継続といった課題にも留意するよう要望した。

 開発局では委員会の対応方針を受けて、事業採択に向けた手続きを開始。詳細な費用対効果分析や必要性確認などを進める。


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