大樹町がロケット開発や打ち上げ環境整備支援を目的に開始したガバメントクラウドファンディング(GCF)が、目標金額の4000万円を達成した。寄付金は町内に本社を置くインターステラテクノロジズ(IST)に補助金として全額交付し、新型機の開発や工場の新築・増築費用に充ててもらう。
GCFは地方自治体が地域活性化に関わるプロジェクトを立ち上げ、共感した人から資金を募る。通常のCFと異なり、ふるさと納税の仕組みを活用するため寄付金に応じて寄付者の住民税などが一部控除される。同町では初の試みとなる。
町は昨年12月14日にGCFを開始した。間もなく町のホームページにアクセスが集中し、中には高額の寄付者も。開始6日後の時点で14人の寄付者から4075万円を集めて目標を達成。その後もさらに募り、最終的に26人から4211万円が寄せられた。
大樹町の酒森正人町長は「年度途中で開始し、1カ月半という短期間だけに不安もあったが達成できてうれしい。来年度以降もGCFを実施する」と明かした。
ISTの稲川貴大社長は町の取り組みに感謝し「寄付金はMOMO3号機の次に飛ばすロケットの開発に充てる。次年度以降のGCFは射場や工場整備など地域活性化のために使いたい」と話した。