フルハーネス製品続々 墜落制止用器具の新規格施行で

2019年02月06日 18時00分

 厚生労働省の政省令改正に伴い、従来の安全帯から名称を改めた「墜落制止用器具」の新規格が1日に施行された。従来主流だった胴ベルト型から、欧米で主流のフルハーネス型に移行。これに合わせ、世界75カ国以上で墜落防止製品を扱うスリーエムジャパン(本社・東京)は、新規格に適合するフルハーネス4製品を発売した。谷沢製作所(同)は、フリーサイズとフリーショルダー、フリースペースの〝3つのフリー〟をテーマとした新製品を販売。ミドリ安全(同)やTJMデザイン(同)、サンコー(本社・大阪)も新規格品を用意し、市場のニーズに応える。

 相次ぐ墜落・転落による死傷災害を受け、改正労働安全衛生法施行令(安衛令)と、改正労働安全衛生規則(安衛則)が施行された。6・75mを超える高さでの作業に対し、フルハーネス型の墜落制止用器具を着用することなどを原則義務付けている。

 施行に合わせ、用途や製品設計を変更した墜落制止用器具の新規格を提示。旧規格に基づく安全帯の販売・使用期限である2022年1月1日までに全面移行が必要となる。

スリーエムジャパンは、作業内容に合わせて幅広く商品展開している

 スリーエムジャパンは、海外での製品販売と約40年にわたる開発の知見を生かし、17年10月から日本市場で墜落防止用製品に本格参入。前屈時でもベルトが突っ張らないX型背面ベルトや、作業時に多様な動きに追従するループ型腰部ベルト、墜落制止時の衝撃荷重をでん部全体で分散する骨盤サポート構造など、安全性と動きやすさの両立を全製品で採用している。

 新たな規格品には、とび・土工の向井建設(本社・東京)の意見を取り入れ、建設業向けの高負荷作業製品や、はしご昇降・柱上作業向け製品をそろえている。

 とび職に人気の高いH型「DBI―サラ エグゾフィットライトフルハーネスH型」は、階段や、はしごの昇降が多い作業者向けに開発。上半身と下半身のベルトを独立させたサイドループ機構を採用し、激しい動きでも体が制限されない。胴ベルトと併用しても邪魔にならないよう、アジャスターやリングの位置を配慮した。同じ構造で価格を抑えた「プロテクタ フルハーネスH型」も用意する。

 はしご昇降作業向けの「DBI―サラ エグゾフィットライトフルハーネスフロントDリング付き」は、垂直親綱に接続できるDリングを胸ベルトに備えた。柱上作業向けの「プロテクタフルハーネス ワークポジショニング用」は、背部だけでなく腰部両端にもDリングを設置。電柱などに回し掛けしたロープとつなぐことで、姿勢を安定させて作業できる。

 グローバル基準の設計が施されたV字型の既存4製品は、デザインや構造に変更がなく、新規格適合品として継続販売する。今後は、溶接作業向けに高温・難燃性の高い製品開発を進める方針だ。

 マーケティング部の牛山紘郎マネジャーは「40年間世界でフルハーネスを提供してきたことが1番の強み。他社にはない経験と知識がある」と強調。「値段や使い勝手の違うモデルのほか、特殊作業向けモデルを提供することで、ユーザーの選択肢を広げたい」と話す。

 谷沢製作所は「3つのフリー」が開発テーマの新規格対応フルハーネス5型式を発売。匠(ST#571)と無双(ST#572)、誉(ST#573)、輝(ST#574)のほか、女性用の凛(ST#575)を用意している。

 自分なりに最も適したサイズに調整できるよう、いずれもフリーサイズにした。夏と冬で服装の差があっても、常に身体に合ったサイズで装着できる。身長と体重の合計が190から290の範囲の人に対応し、女性用サイズは別設定としている。

 体の動きに追随して肩ベルトがスライドする「フリーショルダー」も特徴だ。スムーズな動作が可能となり、フィット感がよい。工具袋などを取り付けるスペースを設けた「フリースペース」もポイント。肩ベルトと胴ベルトの背中側交差部にも取り付けられ、違和感なく作業できる。

 このほか、サンコーはCANYONやComfort、江戸鳶など多数の対応品を用意。ミドリ安全やTJMデザインも、安全性と作業性を両立させた墜落制止用器具をラインアップしている。

 


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