重機整備通じ社会の役に
「5年もあれば、どこに転勤しても恥ずかしくないやつにしてやる」
入社当初、直属の上司である桜場尚人日胆ブロック工場長にそう言われた。それから5年。「チャンスがあれば本州の新規店などへ異動し、新たなチャレンジをさせてあげたい」(桜場工場長)と太鼓判を押す。
苫小牧営業所の技術チームとして重機の整備や点検を担っている。2016年、東日本大震災の復興支援で相馬営業所に向かった。翌年は福島県内の広野営業所で半年ほど、応援スタッフとして切れ目なく続く整備作業に汗を流した。
「仕事に対する考え方が大きく変わった」。それまで直接的な顧客は土木の建設会社というイメージだったが、復興業務を目の当たりにし、その先の地域社会に役に立っていることを実感した。
18年9月の北海道胆振東部地震。「発電機を準備しなければ」と、一目散で工場へ向かった。自宅の停電は不安だったが、電気を必要としている人への対応を優先した。
地元・北見を離れて5年。高校球児だった血が騒ぎ、朝野球チームに所属。早朝は投手、昼間は整備スタッフ、夜間は資格取得に向けた受験生と、充実した毎日を送っている。毎年夏に開く同社地域還元イベント「サンクスフェア」でMC(進行役)を務めている。苫小牧営業所の顔として板についてきた。
1994年9月9日生まれの24歳。主任に昇格したばかり。「少しずつ力を付け、ゆくゆくは工場長に」と意気込む。