インフルエンザなどの感染症にかかりやすく、体調管理が難しいこの時期。メーカー各社は、抗菌や空気清浄ができる製品を取りそろえている。注目製品をいくつか紹介する。
エクセラ(本社・高松)の内装用塗料「アクシオン25」。壁や天井などに塗るだけで、食中毒の原因となる菌や有害なかびの発生を防ぐ効果を発揮する。健康被害のリスクを最小化できる。
効果は10年以上持続する。化学薬品やアルデヒド類、揮発性有機化合物(VOC)といった有害物質を含んでいないため、人やペット、草花などに対して無害。安全性が高い。塗膜が夏の強い日差しや冬の寒気の侵入を遮断する。熱が室外へ逃げるのを防ぐことから、冷暖房機器の設定温度までに要する時間を短縮できる。
ピラミッド(本社・大阪)の和紙壁紙は保湿と調湿効果を備える。時間の経過とともに風合いが増し、和紙ならではの独特の味わいを楽しめる。
光触媒加工で、紫外線が当たると、消臭や抗菌作用を発揮。効果は半永久的に持続する。簡単に施工でき、既存の和紙壁紙を剥がさず上から重ねて張ることができる。リフォーム時にも使える。カラーバリエーションも豊富だ。
愛水工業(本社・神戸)は、空気清浄効果のある室内装飾装置「プリズムフォール」を提案している。ナイロンモノフィラメント糸に、制菌力がある特殊な液体が伝う仕組みだ。液体は粘性があり、高所から糸を伝って落下してもほとんど飛び散らない。
液体は循環して使用。蒸発しにくく、長期間液を入れ替える必要がないため、手間が掛からず経済的だ。照明を使用したり、糸に着色すると色彩効果が生まれ、空間の演出に一役買う。
鹿児島県内の焼き肉店などに導入。道内での設置事例はないが、問い合わせはあるという。同社の担当者は「人が集まり、くつろぎや癒しを必要とする場所への設置を目指している」と話す。ホテルのロビーや病院、飲食店の待合室、老人福祉施設などを想定している。
アイカ工業の「アイカウイルテクト」は、抗ウイルス性能を持つ化粧板。不特定多数の人が触れるテーブルの天板や什器(じゅうき)、トイレブースの表面材として使える。