日高管内7町長は26日、新ひだか町公民館で臨時町長会議を開き、自然災害で4年以上不通が続くJR日高線鵡川―様似間に関し協議した。3案を2案に絞る議論が平行線をたどっていたが、今会合では、3案を維持しつつ各町が個別にJR北海道と協議して鉄道維持とバス転換をそれぞれ選ぶ場合の利点・欠点を確認することで合意。各町が方向性を選び、2019年度にも7町長で結論を出すこととした。
道とJRの担当者が同席。非公開での会議終了後、日高町村会長の坂下一幸様似町長が報道陣に協議内容を報告した。
7町長は鵡川―様似間の方向性を①全線復旧②鵡川―日高門別間は鉄道復旧し残りをバス転換③全線バス転換―から選択。しかし浦河町が「休線」を求め、2案への絞り込みが難航していたが、今後は3案を生かしたまま各町がJRと個別協議をすることにした。
個別協議にはオブザーバーとして道も参加。バス転換時の運行形態など管内の共通した確認と、地域振興、JRが所有する不動産の行方、バス転換した場合の停留所設置といった各町個別の課題を集約した後、3案を1案へ絞り込む。
被災が少なく実現性の高い鵡川―日高門別間の鉄道再開を第一に要望する日高町では特に、個別協議が不可欠とした。
職員の異動が落ち着く4月半ばまでに協議へ入る見込みで、住民代表である町議会議長会とも連携する。
道知事選も控えるが、JRに対する国の勧告が出ているため、日高線の協議に大きな影響はないとみている。
坂下町長は「各町が手をつなぎ、次の世代に渡す懸け橋を作らなければ」と言及した。