道内のガソリン、軽油価格が上昇に転じている。資源エネルギー庁の発表によると、レギュラーガソリンの道内平均価格は2月25日現在で143・1円。前週から1・8円値上がりした。石油元売りによる卸価格の値上げを受け、ガソリンスタンド事業者のコスト転嫁が進んだため。札幌は140円台が中心。価格競争が激しかった帯広は130円台の看板を掲げるスタンドが増え、一時の泥沼化から脱しつつあるもよう。商戦終盤の灯油は、配達の平均価格で91・9円と依然堅調に推移している。
2月の道内ガソリン平均価格は、前半こそ下落傾向だったが、後半は上昇に転じている。軽油は126・5円で1・8円上昇した。値上がりは4週ぶり。ガソリン同様、2月後半から修正局面を迎えている。
元売り各社の卸価格値上がりが原因。原油調達コストが上昇したため、ガソリンスタンド事業者の仕入れ価格は2月後半から3円ほど値上がりしたという。
アジア指標原油となる中東産ドバイ原油は、直近で1当たり66㌦台で推移。1カ月前に比べて5㌦ほど高い。さらに対ドルの為替相場は110円台後半の円高にあり、原油の調達コストは右肩上がりにある。石油輸出国機構(OPEC)の協調減産や、米国によるイランとベネズエラへの経済制裁などが要因だ。
札幌のセルフ式スタンドのガソリン価格は141・8円が中心値だ。販売競争の激しい函館は130円台後半、旭川は146円、帯広は143円を付ける店舗が多い。
商戦終盤で、例年なら価格が落ち着く灯油も底堅く推移している。スタンド店頭の全道平均価格は90・3円で、2週連続の値上がり。灯油ローリーによる配達価格の全道平均は91・9円で、前週から0・2円値下がりしたが、90円台は堅持している。
排雪ダンプを多く扱う運送会社の幹部は「除排雪の仕事は終わりに向かっているが、これからは道路工事で多く使うので、油の値上がりは心配」と話している。