道建設部建築局は、赤れんが庁舎改修を4月下旬に設計施工一括(デザインビルド)方式で公告する。WTO政府調達協定対象案件で、落札者選考は高度技術提案型総合評価方式を採用。10月の入札を想定し、本契約は12月下旬に結ぶ見込みだ。2020年春ごろから着工し、23年3月の完成を目指す。概算工事費は75億円を試算する。
赤れんが庁舎は、れんが造、地下1地上2階、延べ5004m²の規模で1888(明治21)年に完成した。1968年の復元工事から50年が経過し老朽化が進んでいるため、耐震化など大規模改修を実施する。
改修に関する実施設計は文化財建造物保存技術協会が担当。昨年12月にかけて、民間事業者との技術対話により意見や提案を聴取するサウンディング型調査を実施した。
デザインビルド方式を採用し、設計と施工を一体の業務として発注する。落札者は高度技術提案型総合評価方式で決定。道が提示する仕様に加え、事業者には構造上の工夫や特殊な施工方法など高度な技術提案を求める。
道は提示する仕様として、①屋根のふき替えや床仕上げの変更など保存修理②展示機能の拡充を図るといったリニューアル③エレベーターや多目的トイレの設置をはじめとするバリアフリー化④照明や水道、冷暖房など設備機器の更新―を挙げている。
一方で事業者には、壁の補強を中心とする耐震改修や、工事中に庁舎全体を覆う仮設の素屋根について技術提案を要求する。このほか工事の様子を観光客らに公開するための仮設見学施設に関しても提案を求めるとしている。