北海道新幹線の羊蹄トンネルの比羅夫工区ほかを施工する奥村組・日本国土開発・札建工業・山田組共同体は25日、倶知安町高砂189の坑口付近で安全祈願とシールド機の発進セレモニーを開いた。発注者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構北海道新幹線建設局や工事関係者ら100人が参加して無事故無災害を願った。
倶知安町とニセコ町をまたぐ羊蹄トンネルは全長9750mで、シールド工法とECL工法、NATM工法を複合したSENS工法を採用。施工区間が、羊蹄山の造山活動に伴う比較的柔らかな地盤で、一般的なNATM工法より経済性や工期の面で優位と判断した。
SENSは東北新幹線三本木原トンネルと道新幹線津軽蓬田トンネルで採用され、羊蹄トンネルは道内で初採用となる。
このうち、倶知安側から5569m掘削する羊蹄工区は2024年完成を予定している。ニセコ側の有島工区4181mはことし2月に開札している。
神事では、発注者から依田淳一北海道新幹線建設局長、施工者代表の水野勇一奥村組専務らが玉ぐしをささげ完成までの無事故無災害を祈願。シールド機発進セレモニーには、山本喜裕日本国土開発専務、坂本孝司札建工業社長、山田健一郎山田組社長らも加わりスイッチを押し、着工を祝った。