鉄道・運輸機構は1日、2019年度の鉄道建設事業概要と発注見通しを公表した。北海道新幹線の建設事業費は567億円で、前年度当初比41・8%増。このうち新函館北斗―札幌間には487億円を投じる。WTO対象はトンネル工事4件を予定。延長約1300㍍の国縫トンネルに着工するほか、後志トンネル天神工区ほか着工済みトンネルの新工区を発注する。北斗市内では市渡高架橋などにも着工する。
新函館北斗―札幌間の工事発注は19年度もトンネルが中心となる。発注が19年度にずれ込んだ長万部町の国縫トンネルほかでは、山岳工法による1340㍍と路盤60㍍の施工を第2四半期(7―9月)に入札する。
小樽市内の後志トンネル天神工区ほかは、トンネル4480㍍の施工などを第3四半期(10―12月)に入札。山岳工法で3240㍍を施工する赤井川村内の二ツ森トンネル明治工区ほかと、4000㍍施工する小樽市内の札樽トンネル銭函工区はともに第4四半期(20年1―3月)の執行を予定している。
このほか条件付き一般競争では、市渡高架橋ほかとして高架橋90㍍、橋梁110㍍、路盤80㍍、補強土壁120㍍などを第4四半期に入札する。
委託業務では、札幌市内の車両基地路盤や高架橋の詳細設計、橋梁や盛り土設計のための地質調査などを盛り込む。
鉄道・運輸機構の新幹線に関する19年度事業費は、新函館北斗―札幌間が前年度当初比31・6%増。供用済みの新青森―新函館北斗間には2・7倍の80億円を計上し、知内町―北斗市間の保守設備設置などに充てる。
2019年4月2日付の北海道建設新聞(9面)に工事情報を掲載しています。