道企業局は1日、沼の沢取水堰発電所の発電式を夕張市内の現地で開いた。浦本元人公営企業管理者や根布谷禎一企業局長など関係者ら約20人が出席し、新たな発電所の完成を祝った。
同発電所は、2017年度から18年度にかけて建設したもので、道営発電所では初の小水力発電施設。既設水路の改造をほとんど行わずに設置できる垂直2軸クロスフロー水車を事業用として道内で初めて採用。事業費は約6000万円、施工は北央電機工業が担当した。最大出力20㌔㍗、年間発電電力量11万4000㌔㍗時で、1年間の発電電力量は一般家庭約41戸分に相当する。
式典で浦本管理者は「この発電所を市町村による小水力発電の導入モデルと位置付け、これまで培ってきたノウハウに加え、今回の建設や管理を通じて得られた知見を基に、市町村の小水力発電の取り組みに対し積極的に支援していく」と話した。
また、今後については「安定的な電力供給や再生可能エネルギー普及への貢献のほか、企業局自らが新たな電源開発を検討するなど、道営電気事業に求められる役割を果たしていく必要がある」と述べた。
この後、浦本管理者と根布谷局長が発電開始の操作を行い、発電機が稼働した。