持続可能な都市へ 都心アクセス道路推進/観光振興で活力創出
経済、雇用の活性化、子育て支援など人口減少や高齢化を見据えた1期目の実績を訴え、7日の札幌市長選で再選をした秋元克広氏(63)。観光消費の向上が人口増加と同様の効果があるとし、観光振興で海外の活力を成長に取り込む「持続可能な都市づくり」をスタートさせる。開票から翌朝までの報道陣との受け答えを、一問一答でまとめた。
―2期目の抱負を。
人口減少に合わせたまちづくりをする。海外からの観光客を成長に取り込み、持続可能な都市とするスタートの4年にしたい。
若者流出に歯止めをかけようと1期目に取り組んだ経済活性化、雇用拡大は企業誘致や観光客の増加など一定の成果が出ている。これを継続したい。1972年に出来上がったまちがリニューアルを迎えているため、再開発にもしっかり取り組む。
北海道胆振東部地震の被害を踏まえ、災害に強いまちづくりも重要なテーマ。超高齢化社会を迎え高齢者が元気で必要なサービスを受けられる体制など「安全・安心」の確保を大きな柱に加える。
―大型事業の都心アクセス道路が争点になった。
必要なものはしっかりやる。渋滞解消だけでなく高速道路網との結び付きは観光面で重要。北海道新幹線と結び付ける必要がある。広い北海道をスムーズに移動できる費用対効果を精査していく。
―新幹線延伸で活発化する都心の再開発の方向性を。
民間投資を生かし魅力をつくるには単なる建て替えでなく街区一体でより良い方向性をつくる必要がある。事業者には、そうした方針を投げ掛けてきた。納得し協働してもらうことが重要。賛同を得られるよう進めたい。
―更新期を迎えた公共施設の更新費増が課題だが。
中長期で優先順位を考えることが必要。次の4年より長いスパンで捉え、どこから始めるか考えたい。全て造り替えるのは難しい。複合化を含め、総量を減らすことも考えねばならないが、必ず使っている市民がいる。丁寧な説明が必要だ。
―冬季五輪・パラリンピック招致の考え方を。
使われない施設や財政負担への不安が多いと思う。過剰な施設を造らず、コンパクトな大会を目指したい。計画を見直し、使う施設や費用をあらためて具体的に市民に示し理解を求める。
―政策の優先順位は。
中期計画を策定し財源を確実なものにする。地域活性化、再開発は継続し、災害対応や高齢者福祉は財源全体を見て、優先順位をつける。早急に着手したい。