北広島市は、札幌市など近隣12市町村と、北海道日本ハムファイターズ新球場・ボールパーク(BP)実現や地域の活性化を協議する官民連携組織「オール北海道ボールパーク連携協議会」を7月にも立ち上げる。BP整備を担う北海道ボールパーク(本社・札幌、HBP)や民間事業者を交え、交通、にぎわいづくり、スポーツ振興など3つの視点で連携を深め、地域の発展や成長実現を目指す。
本道の価値・魅力の向上や成長・発展への寄与、新たなシンボルとなるBPを通じ、地域の活性化を図ることが目的。
9日、協議会の設立に向けて開いた、圏域連携勉強会で設立を提案した。構成市町村は、勉強会参加の北広島、札幌、江別、千歳、恵庭、石狩、苫小牧の7市と、石狩管内の当別町、新篠津村、南空知管内の南幌、由仁、長沼、栗山の4町を想定する。
協議会の下部組織として①交通②にぎわいづくり③スポーツ振興の3分科会を設置。民間を交え具体的な検討を進める。事務局は北広島市が担う。
分科会の主な協議事項を見ると、交通はバス運行やJR輸送の在り方など最良な交通体系の構築。にぎわいづくりでは、BPを核としたまちづくりやインバウンドの誘致、道産食材のPRで、新たな北海道観光目的地を創出する。スポーツ振興では、スポーツビジネスや観戦などスポーツがもたらす価値の最大化を図る。
分科会には、協議事項に関係する市町村に加え、ファイターズやHBP、JR北海道、HBPのパートナー企業、関係機関・団体が参加する。
勉強会では福田要HBP社長がBP構想を報告。北広島市が協議会設立を提案した。
由仁町は「道北の人がJR室蘭線経由で訪れシャトルバスで球場へ行くなど流れが変わるかもしれない」、当別町は「BPが社会科見学の対象になれば」と話すなど、移住・定住や観光振興に期待を寄せた。
一方、HBP側の詳細な計画提示はこれからで、札幌市は「具体的な内容が示された段階で、検討したい」と話した。
今後は6月に2回目の勉強会を開き分科会の構成員を検討し、課題を整理。7、8月ごろに協議会を立ち上げる。
道内他市町村の参画も歓迎する。提案した北広島市の川村裕樹企画財政部長は「BPを通じた官民連携で、まちづくりの課題を解決したい」と話した。