月島機械(本社・東京)は9日、室蘭工場の開所式と祝賀会を開き、操業開始を祝った。開所式には社内関係者を中心に約140人、祝賀会には地元企業や官公庁の関係者ら約130人が参加し、協働して室蘭市の発展に寄与することを誓った。
同社は化学・石炭等向け乾燥機スチームドライヤー、浄水場向け汚泥脱水機などの大型製品を手掛ける。千葉県の市川工場で製造してきたが、施設老朽化や外国製品との競争に伴うコストダウン、立地の利便性確保などが課題だった。
そこで、日本製鋼所の室蘭製作所敷地内にある第4鉄鋼工場を借り、同社の製造機能を移転。設備投資額は約30億円に上る。

開所式で起動ボタンを押す代表者ら
神事で安全操業を誓った後、月島機械の山田和彦社長、山田彰彦工場長、日本製鋼所の宮内直孝社長、岩本隆志室蘭製作所長が、レーザー切断機の起動ボタンを押す起動式で開所を祝った。
祝賀会は、市内の蓬崍殿で開催。冒頭あいさつで山田社長は「月島機械の技術と日本製鋼所のノウハウを融合し、高品質の製品を世界に提供したい」と決意を述べた。
室蘭市の青山剛市長は「月島機械の室蘭進出が人口減の歯止めになる。地域一帯となって発展を遂げたい」と喜びを表した。