札幌圏に大型物流施設 イオン北海道とマックスバリュ

2019年04月11日 07時00分

 イオン北海道とマックスバリュ北海道は、食品製造センターと低温物流センターを併設した大型物流施設を札幌圏に新設する。両社が合併する2020年3月以降の稼働を予定。これまで店舗数に対して物流機能に余裕がなく、新規出店の妨げになっていた。大型物流施設の開設で出店を加速する考えだ。

 10日、両社の19年2月期の決算発表に合わせて青柳英樹イオン北海道社長、出戸信成マックスバリュ北海道社長が共同会見で説明した。両社は同日付で、20年3月1日を合併日とする契約を締結した。

 19年4月1日時点の店舗数は両社合わせ163店。物流センターは札幌、江別、北広島、北斗の各市と音更町にある。現状では札幌圏の処理能力に余裕がなく、「新規出店するために既存物流施設の活用法について、多くの調整を要していた」(マックスバリュ出戸社長)。

 20年度以降は合併に伴い、出店戦略を強化する見通し。特に道央圏への出店を加速する方針で、札幌圏の既存施設に追加する形で新たな大型施設を設ける。投資額は未公表。札幌圏での土地確保に向けて調整している。

 合併後は商品調達と物流業務を一本化できるため、それぞれのコスト削減につながるという。イオンの総合スーパー業態、マックスバリュの食品スーパー業態で有していたノウハウを共有し、売り場づくりでも効果を出す考えだ。

 イオン北海道の20年2月期設備投資額は18億円。既存店の改装費用がメインとなる。札幌市内で100店舗体制を目指す小型店「まいばすけっと」に関しては、1億4000万円を投じて4店舗の出店を計画。オープンすれば計40店舗に拡大する。

 マックスバリュの設備投資は土地などの不動産取得を除き、30億円程度を見込む。新規店舗約15億円、改装約8億円とし、残りは修繕費に充てる。

 函館市内には2店舗の出店を予定。うち一つは札幌市内にある北1条東1丁目店のような、広いイートインコーナーや厳選した商品を提供する「都市型モデル」を導入する考えだ。このほか、小規模店数店の閉鎖を計画している。


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